黒板に京アニへのメッセージを書き込むファン(滋賀県豊郷町・旧豊郷小)

黒板に京アニへのメッセージを書き込むファン(滋賀県豊郷町・旧豊郷小)

京都アニメーション第1スタジオ(左奥)に向かってお経を唱える女性=18日午前10時48分、京都市伏見区

京都アニメーション第1スタジオ(左奥)に向かってお経を唱える女性=18日午前10時48分、京都市伏見区

 京都市伏見区桃山町因幡のアニメ製作会社「京都アニメーション」(京アニ)第1スタジオが放火され、36人が死亡、33人が重軽傷を負った事件は、18日で発生から半年となった。現場となったスタジオの近くでは僧侶が犠牲者を弔い読経した。京アニ作品にゆかりの深い「聖地」にはファンが訪れ、京アニの一日も早い復興を願った。

 この日午前、伏見区の興禅寺住職藤澤めぐみさん(52)がスタジオを訪れ、経を唱えて亡くなった社員の冥福を祈った。事件の風化を案じ、「一人一人の命が失われたことを、簡単には忘れてはいけない」と語った。藤澤さんは月命日の読経を現場で続けている。ある日、遺族の一人から電話がかかってきた。その人は、遺骨を抱いたまま電話をしていると話したという。「大事な人を亡くした思いは一日でも半年でも変わらない」と思いを寄せた。

 犠牲者を悼む海外ファンの姿も。台湾から訪れた男性(36)は「数多くの素晴らしい作品が生まれた場所が、こんな風になってしまうなんて。半年がたち、悲しみは深まっている」と話した。

 聖地の一つで、「けいおん!」の舞台とされる旧豊郷小(滋賀県豊郷町)。「ありがとう」「京アニ頑張れ」。校舎内の黒板はファンがチョークで書いた感謝と激励の言葉であふれている。東大阪市の男子大学生(23)は「初めてここに来て、あらためて『けいおん!』や京アニに出合えて良かったと思った。大変な状況だと思うけれど、これからも楽しい作品を作り続けてほしい」とエールを送った。

 「響け!ユーフォニアム」の舞台となった宇治市。市観光センターでは、館内に置いたノートに作品への思いをつづるファンの姿が絶えない。東京から訪れた男性は「事件は思い出したくない」と今も癒えぬ悲しみを語りつつも「京アニを応援したい」と言葉に力を込めた。