二人三脚で石窯で焼いたピザを提供している中野夫妻(京都府南丹市美山町)

二人三脚で石窯で焼いたピザを提供している中野夫妻(京都府南丹市美山町)

 京都府南丹市美山町北のかやぶきの里に昨秋オープンしたかやぶき民家の石窯ピザカフェが人気を呼んでいる。元教員の男性がUターンして始めた店で、かやぶきの里のPRと保全に少しでも貢献できればと、美山産の食材や器にこだわってピザを提供している。
 かやぶきの里で生まれ育った中野善文さん(60)。丹波地方で小学校教員を務めており京都府福知山市に住んでいたが、10年前に父親が亡くなってから頻繁に実家に帰るうちに古里が魅力的に思えるようになり、長男として実家を継ぐことを決意。定年まで1年残して一昨年3月、京丹波町の竹野小を最後に教員生活にピリオドを打った。
 帰郷して始めたのが、多くの人が気軽に集まって楽しめる場所づくり。イタリア料理が好きなことからピザカフェを開くことにした。同じく教員だった妻勝美さんは首をかしげたが、中野さんは本気で、福知山市のナポリピザ専門店で技術を学び、実家を改修して本格的な石窯を設置。かつて造り酒屋だったことから店名を「さかや」と名付けて昨年10月開店した。
 生地は修業した福知山市の店から購入しているが、上に載せる野菜類は自家製と地元で採れた無農薬もの。ソーセージや食器類も地元産にこだわり、勝美さんと二人三脚でマルゲリータやジェノベーゼなど4種類のピザを提供している。観光客や近所の人たちにも人気だ。
 中野さんは「かやぶきの魅力が受け継がれていくように微力ながら努めたい」と話し、民宿も計画している。カフェは土日祝日限定。予約があれば平日も開ける