滋賀県内の農家の4割近くに後継者候補がいないことが、日本政策金融公庫が7月に実施した調査で浮かび上がった。事業承継の課題として生産技術や経営ノウハウを挙げる農家が多く、「事業の将来性が不安」と回答した経営者は、法人より個人の方が多かった。

 融資先の兼業農家を対象にした同公庫の「上半期農業景況調査」によると、県内農家で後継者候補がいないと答えたのは38・3%。このうち「未定」が24・7%、「決める時期ではない」が6・2%、「いない(探している)」が3・7%だった。

 事業承継の際に課題となること(複数回答)では、「生産技術」が54・4%と最も多く、「経営ノウハウ」が46・8%、「事業の将来性が不安」は32・9%だった。将来不安と答えた農家のうち個人は37%、法人は27・3%と、10ポイントの差がついた。

 後継者の有無の割合は全国と同水準だったが、候補に「親族以外の役員・従業員」を選んだ法人が35・3%と、全国(16%)の2倍だった。「子息・息女」は20・6%と、全国(43・7%)の半分以下だった。

 同公庫大津支店は「コメ農家が多い滋賀は集落営農法人が多い。後継者は親族より社員にと考える傾向にあるのでは」と分析している。

 融資先の個人・法人経営の20277(滋賀県219)農家に調査票を郵送し、5645(同83)の回答を得た。