最新鋭の分析機器が備えられた共同研究ラボ(京都市中京区・島津製作所)

最新鋭の分析機器が備えられた共同研究ラボ(京都市中京区・島津製作所)

 島津製作所(京都市中京区)と農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、茨城県つくば市)は2日、島津製本社内に共同ラボを開設したと発表した。共同研究を通して機能性食品の成分分析の手法を確立し、健康増進に寄与する農産物や食品の開発を後押しする。

 農研機構はリンゴの「ふじ」など広く普及する農産物の品種やその原種を開発してきた。ヘルスケア市場の拡大に伴い、ポリフェノールなど健康増進に関わる機能性成分を含む高付加価値の農産物開発が進むとみられる。同機構は共同研究で、開発に欠かせない成分分析の効率化や、品目ごとの成分データの蓄積に取り組む。期間は3年間で、茶や野菜、果物など約20品目が対象。

 島津製は本社ヘルスケアR&Dセンター内に最新鋭の分析機器を備えるラボを設けた。農研機構の研究員2人が常駐し、同社の開発担当者らと、複数のアミノ酸の一斉解析など効率化につながる分析技術を探求する。研究を通し、同社は機器の新たな用途開発や主力製品の販売拡大を目指す。

 記者会見で島津製作所の上田輝久社長は「医療中心だったヘルスケア分野の取り組みを食品に広げ、海外への展開や社会貢献につなげたい」と展望を語った。農研機構の久間和生理事長は「研究を通し、食による健康長寿社会の実現に貢献したい」と述べた。