児童養護施設内で起きた性的虐待事件を内部告発するために京都市児童相談所の相談記録を閲覧したことが不正な行為だとして、京都市から停職処分を受けた男性職員(48)が、市に対して懲戒処分の取消を求めた訴訟の判決が8日、京都地裁であった。藤田昌宏裁判長は職員の訴えを認め、市に懲戒処分の取り消しを命じた。

 職員は、左京区の児童養護施設の施設長が2015年9月、入所していた少女に対してわいせつな行為をして児童福祉法違反容疑で逮捕された事件に関連し、逮捕前の同年3月に公益通報の外部窓口にメールで通報。市は職員が被害少女の担当外にもかかわらず、相談記録を閲覧したり、印刷して自宅に持ち帰ったりしたことを理由として、同年12月、停職3日の懲戒処分にした。

 職員側は、相談記録は児相職員の間で共有されるべきもので、職員が閲覧したのは児相が放置していた児童虐待の通告の対処を監視する目的で、公益通報の外部窓口に伝えるため持ち帰った正当行為と主張していた。