滋賀県庁(大津市)

滋賀県庁(大津市)

 日韓関係の悪化を受け、滋賀県内でも文化交流や経済活動への影響や懸念がじわりと広がり始めた。姉妹都市間の文化交流の中止・変更に加え、対韓輸出管理の厳格化を巡って県内事業所から県への問い合わせが増加。韓国語の県内観光情報サイトへのアクセス数は減少しており、観光客数の落ち込みを心配する声が出ている。

 県によると、県内から韓国への輸出額は全体の1割で、主にガラス製品が占める。日本政府が半導体材料3品目の輸出管理を厳格化した7月上旬以降、県や日本貿易振興機構ジェトロの滋賀貿易情報センター(彦根市)には10件程度の問い合わせがあったという。いずれも半導体以外の製造業者からで、輸出管理の優遇対象国「ホワイト国」から韓国が外れた後の影響を尋ねる内容だったという。

 観光関係では、びわこビジターズビューロー(大津市)の韓国語観光情報サイトへのアクセス数が7月以降、徐々に減少している。7月は前年比35%減で、担当者は「本来なら夏の休暇シーズンはアクセスが伸びる時期なのだが…」と困惑する。

 県内の韓国人宿泊客は今年1月以降、月2千~3千人台で、前年の6~8割程度にとどまっている。「日韓関係だけが原因ではないかもしれない」(県観光振興局)とするが、昨年来、徴用工問題や韓国海軍艦船のレーダー照射を巡ってこじれた外交関係以外に思い当たる要因はないという。

 韓国人宿泊客は県内で台湾、中国に次いで3番目に多く、県は「夏以降はさらに減るのではないか」と影響の広がりを懸念する。

 文化交流では、韓国に姉妹都市のある県内5市1町のうち、守山市が7月に受け入れを予定していた韓国の使節団が訪日を見合わせた。民間団体では、大津市のスポーツ団体が安全面の理由で8月の訪韓を取りやめた。同市の姉妹都市・亀尾市で高校生同士の交流試合を予定していた。

 三日月大造知事は6日の定例会見で、駐大阪韓国総領事に友好継続を願う親書を送ったことを明らかにした。善隣外交を主導した湖国ゆかりの儒学者雨森芳洲を引き合いに「厳しい時こそ対応を重ねていくことが必要。草の根レベルの交流はしっかり続いていくことが望ましい」とし、経済面への影響も注視していく考えを示した。