東海大相模-近江 6回表東海大相模2死二塁、本間(手前右)の中前適時打を本塁に返球した隙に、二塁への進塁を許す=甲子園

東海大相模-近江 6回表東海大相模2死二塁、本間(手前右)の中前適時打を本塁に返球した隙に、二塁への進塁を許す=甲子園

 滋賀大会を無失策で勝ち上がった近江。8強入りした昨夏の甲子園を知るメンバーも多い野手陣が、東海大相模が繰り出す「足攻め」にじわじわと追い込まれていった。

 二回2死から捕手の有馬が一塁へ悪送球。三回には遊撃手の土田が捕球ミス。ともに失点にはつながらなかったが、野手は圧力を感じていた。四回は再び土田の失策で先制を許す。負の連鎖は止まらず、六回は二塁手の見市、三塁手の鈴木に悪送球が出て3失点。土田は「走塁で崩された」と悔しがった。

 神奈川大会で18盗塁を記録した東海大相模が掲げる「アグレッシブ・ベースボール」の迫力は、近江ナインの想像を超えていた。全員が一塁へ全力疾走し、走者は大きなリードを徹底。一塁手の板坂は「打ち取った当たりでも、気がついたら走者が隣にいた」と率直に語る。計6失策を重ね、多賀監督は「想定外。走塁のレベルの高さを見せつけられた」と肩を落とした。

 昨夏の準々決勝、金足農(秋田)に2点スクイズでサヨナラ負けを喫した苦い経験をバネにナインは努力を重ねた。当時三塁手だった見市は二塁手となり、後輩の土田と「日本一の二遊間に」と連係を磨いた。「守備からリズムを作れず、悔しい」と見市。昨夏、紙一重でスクイズを防げず涙をのんだ有馬も「これが甲子園。普段できることができなくなる場所」と受け止める。目標の地に再び立った喜びと敗れた悔しさが、日焼けしたナインの顔に交錯した。