集会所で一緒に昼食を取る韓国の若者や地域住民ら。12日には韓国の若者が家庭料理を手作りし、振る舞った

集会所で一緒に昼食を取る韓国の若者や地域住民ら。12日には韓国の若者が家庭料理を手作りし、振る舞った

 元徴用工や輸出規制強化などの問題で日韓関係が悪化する中、戦時中に京都飛行場建設に携わった朝鮮人の子孫らが多く暮らす宇治市伊勢田町のウトロ地区には、韓国から多くの人が訪れ続けている。12、13日は韓国の中高生らが、住民や若者たちと一緒にご飯を食べ、ゲームで遊ぶなど交流を深めた。

 ウトロは土地所有を巡って長年揺れ続けたが、2017年に市営住宅1期棟が完成し、翌年から計40戸に約100人が暮らす。地域の歴史や実情を知ろうと、飯場跡や古い水路を巡るフィールドワークの参加者は多く、18年度は約千人。うち韓国からが半数を占める。

 日韓関係の緊張で民間の催しにも影響が及ぶ中、ウトロ訪問のキャンセルはこれまで出ていないという。地区の集会所に常駐する金秀煥(キムスファン)さん(43)は「こういう時こそ萎縮せず疎遠にならないことが大切。平和や人権という普遍的な価値に向き合い、ウトロから発信できれば」と期待を込める。

 12、13日にやって来たのは、韓国・世宗市の青少年活動振興センターの呼び掛けで集まった中高生ら計14人で、ウトロの住民や近隣の在日コリアンらが出迎えた。ウトロ町内会長の田中秀夫さん(71)=韓国名・徐光洙(ソガンス)さん=は「来てくれてうれしい。政府はもめていても市民同士は交流を」と強調する。Tシャツ作り、韓国料理の振る舞い、ゲーム形式の韓国語講座…。参加者は2日間でさまざまなメニューを楽しんだ。

 初めて来日した呂京珉(ヨキョンミン)さん(15)は「日韓関係は心配していない。人々は優しく、料理も作って一緒に食べられて楽しかった」と話した。