陸上の「ナイトゲームズ・イン福井」は17日、福井県営陸上競技場で行われ、男子走り幅跳びで城山正太郎(ゼンリン)が3回目に日本新記録となる8メートル40を跳んで優勝した。橋岡優輝(日大)が8メートル32で2位。1992年に森長正樹が出した8メートル25の日本記録を橋岡が1回目に7センチ更新し、さらに城山が今季世界2位の跳躍で塗り替えた。城山、橋岡、8メートル23で3位の津波響樹(東洋大)の3人は来年の東京五輪の参加標準記録を突破した。

 同110メートル障害では高山峻野(ゼンリン)が13秒25の日本新記録で優勝。7月に自身がマークした13秒30を更新した。女子100メートル障害は寺田明日香(パソナグループ)が日本記録に並ぶ13秒00で制した。田中佑美(立命大)が日本学生歴代2位の13秒18で3位に食い込んだ。

 男子100メートルは桐生祥秀(日本生命、洛南高―東洋大出、滋賀県彦根市出身)が10秒05で勝ち、多田修平(住友電工)が2位。同200メートルは白石黄良々(セレスポ)が20秒27で制し、2位の飯塚翔太(ミズノ)、3位の山下潤(筑波大)までが今年の世界選手権の参加標準記録に達した。

 女子100メートルでは和田麻希(ミズノ、西京高―龍大出)が11秒75で2位に入った。

■“9.98スタジアム”記録ラッシュ

 多くの種目で日本新記録が飛び出し、高揚感に包まれた競技場。トリを務める男子100メートルは、桐生が得意の中盤で先頭に出た。フィニッシュラインを駆け抜け、速報タイムで自己ベストに届かなかったことを確認し、表情に悔しさをにじませた。「あれだけ日本記録が出たので、(自分も)花を咲かせたいなと思っていた。残念だった」と苦笑いした。

 10秒05のタイムには満足しなかったが、状態はまずまずの様子。今大会前の3週間は芝生や坂を走りこんだといい「体が浮く感じがなくなってきた」と手応えを語った。また、ピンがないスパイクを試合で初めて履き、「しっかりと走れることが分かった。これからいろいろと試したい」と前向きだった。

 2017年秋に日本人初の9秒台となる9秒98をマークしたことにちなみ、この競技場の愛称は「9・98スタジアム」。観客から大きな注目を集め、桐生は「とてもうれしい大会。9秒98の自己ベストを更新したい」と気持ちを新たにした。残り1カ月余りに迫った世界選手権に向け、欧州遠征に出発する。