旧民主党の流れをくむ立憲民主党と国民民主党が、衆参両院での会派合流で合意した。

 立民の枝野幸男代表、国民の玉木雄一郎代表が合意文書を交わした。秋の臨時国会や次期衆院選をにらみ、自民、公明両党との対決姿勢を強めるのが狙いだ。

 野党が乱立していては、巨大与党に太刀打ちできない。「自民党1強」に対抗し、国会に緊張感をもたらす役割が期待される。

 衆院では、野田佳彦前首相らの会派も一緒になると117人となり、第2次安倍晋三政権発足後の野党第一会派としては最大だ。参院でも60人の規模となる。

 京滋の立民、国民国会議員らも「野党の大きな塊をつくる一歩だ」と前向きに受け止めている。

 だが、両党には原発政策など基本政策で隔たりがある。合意文書に具体的政策への言及はなく、擦り合わせを後回しにして党首間の合意を優先した面は否めない。

 立民は5年以内に全原発の廃炉を決める原発ゼロ法案を提出している。原発に携わる民間労組系の議員がいる国民との溝は深い。

 参院選では立民が国民現職に新人をぶつけた選挙区もあった。しこりの解消は容易ではなく、混乱の火種は残ったままだ。

 それでも結集を急いだのは、存在感低下への危機感からだろう。党勢の伸び悩みが背景にある。

 共同通信が17、18日に実施した世論調査の支持率をみると、立民は10・0%、国民は1・4%で、参院選直後の前回調査よりそれぞれ3・5ポイント、0・3ポイント減った。

 一方で、れいわ新選組は4・3%とほぼ倍増となった。参院選で従来の政党には考えもつかないような戦略で有権者の目を引き、その後も勢いを保っている。

 野党勢力の主導権を維持するには、与党に代わりうる受け皿としての存在感が欠かせない。

 両党は速やかに会派合流の党内手続きに入る。国民には憲法改正論議に前向きな議員もおり、安倍首相が秋波を送る中、分断される懸念もある。

 枝野氏は「永田町の数合わせにくみしない」と、独自路線にこだわってきた。

 かつての民主党、民進党が元のさやに収まるだけとの印象を与えれば、「数合わせ」批判が強まるのは間違いない。党勢回復はますます遠のくだろう。

 有権者の理解を得るには、何をする会派なのか明確に打ち出す必要がある。単なる政権批判にとどまらず、政策を練り上げ、どんな主張を掲げるかが問われる。