向日市役所

向日市役所

 京都府向日市の市長と市議会議長が昨年10月に米国の姉妹都市を訪問した経費が、10年前に行われた前回の5倍にあたる約250万円だったことが、22日までに分かった。現地交流会に一緒に参加する向日市民の訪問団とは別日程を組んでおり、「現地の総領事と面会するためだった」としているが、実際には総領事に会えず、当日閉まっていたことを知らずに訪れた視察先もあった。与党市議からも公費の慎重な使用を求める意見が出ている。

 安田守市長と天野俊宏市議会議長は、米国・サラトガ市へ、記念式典に出席するために訪れた。市民による訪問団よりも1日早い10月14日朝に現地へ到着。同日に在サンフランシスコ総領事館で総領事と面会予定だったが、1カ月前に日程変更の申し出があり、翌15日に総領事ではなく首席領事と会ったという。
 市によると、到着日を変更すると航空券を取得できない可能性があったため、14日に訪米し、当日はホテルなどで過ごしたという。16日から市民の訪問団と合流し、各地を回り、式典にも出席した。
 19日に市民訪問団が別の地域へ移動した後も、安田市長と天野議長は現地へ残った。近くのIT大手「グーグル」本社に向かったが、当日は閉鎖していることを現地で知り、敷地外から見学しただけにとどまった。半導体メーカー「インテル」にも向かい、同社が運営する博物館を訪れたという。市は「19日に帰国するよりも、1日伸ばした方が安価だったため視察した」としている。一行は20日に出国した。
 市によると、随行の職員1人分を含め、航空券や通訳、チャーター車の費用などで約250万円かかった。前回の09年に訪問した際は、前市長は随行の職員1人と一緒に市民訪問団と日本から行動し、経費は約50万円だった。
 与党会派のある市議は「視察は市税を使って行われており、考え方が甘い。事前準備をきちんとした上で、問題意識を持って取り組み、市政に生かすのが本来のあるべき姿では」と話した。