保護された時のイヌワシの幼鳥(2019年7月22日撮影、滋賀県米原市内)

保護された時のイヌワシの幼鳥(2019年7月22日撮影、滋賀県米原市内)

 滋賀県米原市は、国の天然記念物イヌワシの幼鳥の剝製の作製を進めている。昨年7月に伊吹山で衰弱しているのが見つかり保護したが、2日後に死んだ。幼鳥の剝製は全国的に珍しいという。今年3月末までに完成させ、伊吹山文化資料館(米原市春照)で展示する。
 イヌワシの全国の推定個体は約500羽。伊吹山には現在、雌雄1組が生息しているがほとんど繁殖に成功しておらず、昨年、約15年ぶりに誕生が確認されたのが今回の幼鳥だった。
 通常、イヌワシの幼鳥は5月末~6月に巣立ちをするが、米原市によると、剝製にする幼鳥は7月に巣立って親鳥と飛んでいるのが目撃されていた。約2週間後に伊吹山中でうずくまっているところを保護された。
 イヌワシの剝製は、福井県や石川県の博物館など全国6カ所で展示されているが、幼鳥の剝製はほとんどなく調査研究資料としても貴重だという。
 伊吹山文化資料館では常設展示を予定しており、市は「地元小学校などの学習に役立ててもらい、市内外の人に伊吹山の豊かな自然を知ってほしい」としている。