体にやさしい薬草をふんだんに使った「秋の薬膳」

体にやさしい薬草をふんだんに使った「秋の薬膳」

木を基調にした店内で、薬膳料理を食べる客(亀岡市宮前町)

木を基調にした店内で、薬膳料理を食べる客(亀岡市宮前町)

 おうち薬膳忘れな(京都府亀岡市)。木の香りがほんのり漂う店内は、多くの女性客でにぎわっていた。目当ては地元産の薬草をふんだんに使った薬膳料理。体調改善に気を遣ったメニューに舌鼓を打っている。
 地元住民らのNPO法人「チョロギ村」が昨年5月、市交流会館内で開業した。メニューは国際薬膳食育師(薬膳マイスター)の資格を持つメンバー森美春さん(65)が、季節の体調変化に配慮して考案している。
 9~11月に提供される「秋の薬膳」は、呼吸機能を高め、冷えた体を温める料理。秋は皮膚呼吸が低下し、肺に負担がかかるためだ。肺の働きを助けるには香辛料などの「辛み」が必要で、金時ショウガ入りの黒豆ご飯、シナモンを使った豚肉ショウガ焼き、タマネギの辛みを残した豚汁などが並ぶ。地元特産の薬草チョロギも必ず使う。
 「『おいしかった』と言ってもらえるだけではダメ。客が帰宅後に『体が楽になった』と効果を実感してもらう。その満足度が重要なんです」。NPO法人の森隆治理事長(68)は語る。
 店は山間部にあり、バスの本数も少ない。近くに集客施設があるわけではなく、リピーター獲得を最優先に味と健康で勝負する。現在では予約だけで売り切れる日も多くなり、9割を女性客が占めるようになった。
 店では、障害者たちが栽培した食材を使用するなど農福連携にも取り組む。森理事長は「将来的にはもう少し規模を拡大したい。薬膳をキーワードに、栽培者と訪問客とをつなぐ懸け橋になれば」と期待している。

 おうち薬膳忘れな  亀岡市宮前町神前長野15、市交流会館内。ランチタイムは木曜~日曜午前11時~午後2時。予約が望ましい。NPO法人チョロギ村0771(56)8807。