陸上教室で子供たちと記念撮影する桐生。左は小島茂之コーチ(大阪市・市立港スポーツセンター)

陸上教室で子供たちと記念撮影する桐生。左は小島茂之コーチ(大阪市・市立港スポーツセンター)

  陸上男子100メートルで9秒98の前日本記録保持者、桐生祥秀(日本生命、洛南高―東洋大出、彦根市出身)が東京五輪へ向けて脱皮を続けている。社会人2年目の今季は春から安定した走りを見せ、今夏は陸上教室を重ねるなど多方面で活動する。現在は9月の世界選手権に照準を合わせており、五輪まで残り1年を切った今の心境などを語った。

 ≪所属する日本生命が開催している小学生向けの教室。出身地の滋賀や高校時代を過ごした京都のほか、東京、大阪など全国を巡回している。未来を担う世代へのアプローチを大切にしている≫

 「陸上に限らず、スポーツを好きになってほしいという思いがある。僕自身がそうだったように、子供の頃にトップ選手に出会ったり、教わったりした経験はいい思い出になるはず。地域によって子供の雰囲気が違っていたりして興味深い。地元の滋賀はとても元気だった。東京はおとなしい子が多かったな。将来、スポーツジムや陸上教室をやりたいという希望を持っている。(ともに講師役を務める)小島コーチの指導は参考になる」

 ≪7月末に動画投稿サイト「ユーチューブ」に公式チャンネルを開設。競技への思いなどを自ら紹介している≫

 「陸上に限らず、僕が普段から考えていることを広く知ってもらいたい。使っている靴のことや他競技の選手との対談などアイデアを練っている」

 ≪今季はアジア選手権100メートル優勝、日本選手権2位と存在感を示した。五輪前年の重要な1年で確かな成長を示しつつある≫

 「4月から6月まではいい流れで積み重ねることができた。だがそこから、冬場の貯金が無くなってしまった感じ。今もしっかり練習を続ける期間」

 ≪大阪での陸上教室では子供たちの前で「(世界選手権の)代表を勝ち取る」と、強い決意を示した≫

 「僕はまだ内定をもらえていない。出られるように、勝ち取っていかないといけない立場。世界選手権で走る姿を見てもらって、『教室で教わったあの桐生選手だ』って言ってもらえたらうれしい。やっぱり活躍を続けないと応援してもらえないですし。子供たちがそう言ってくれる存在であり続けたい」