持続可能な観光に向けた指標について議論する検討会の初会合(東京都内)

持続可能な観光に向けた指標について議論する検討会の初会合(東京都内)

 外国人観光客の急激な増加で地域の生活環境が悪化する「観光公害」が問題になる中、観光庁はこのほど、持続可能な観光地経営に向けた指標をつくる検討会の初会合を東京都内で開いた。同庁は来年3月までに検討会で方向性をとりまとめ、2020年度以降に具体的な指標を作成する方針。

 観光公害は「オーバーツーリズム」とも呼ばれ、海外では市民の抗議デモも起きている。国内について政府は「全体的にはオーバーツーリズムが広く発生していない」との立場だが、京都市などでは路線バスの混雑や観光客によるマナー違反、地価高騰などへの反発の声も上がっている。

 こうした背景を踏まえ、同庁は観光が地域に与える影響などを「見える化」して把握し、持続可能な取り組みにつなげる観光指標を設ける。すでにある国際基準に準拠しつつ、日本の特性に合わせた内容にする方針で、自治体などに活用を促すとしている。

 検討会は京都市や鎌倉市など観光公害が起きている自治体の幹部や学識者、観光庁職員ら約20人でつくる。初会合で同庁の高科淳国際観光部長は「オーバーツーリズムへの対応を含め、各観光地の適切なマネジメントを進めるに当たっての指針となる、日本版の指標の作成に向けた議論をお願いしたい」と述べた。