「けいおん!」のモデルとされる豊郷小旧校舎の黒板に書かれたメッセージ=27日午後、滋賀県豊郷町

「けいおん!」のモデルとされる豊郷小旧校舎の黒板に書かれたメッセージ=27日午後、滋賀県豊郷町

 京都アニメーション(京アニ)放火殺人事件で京都府警が27日に犠牲者25人の氏名を公表したことで、亡くなった全35人が明らかとなった。ファンからは「改めて悲惨な事件と感じた」「事件のことを忘れちゃいけない」と悼む声が広がった。

 京都市伏見区の事件現場に東京都から訪れた大学2年の男性(19)は「犠牲者に祈りを捧げるために来た。実名公表を受けて改めて悲しい思いが募った」と話した。

 京都市中京区のMOVIX京都では京アニ作品の特集上映が開催中で、この日も多くの観客が訪れた。映画「けいおん!」を見た龍谷大4年の男性(21)=伏見区=は「感動した半面、(エンドロールで)犠牲者の名前を見つけると、この人の作品にはもう出合えないと思い、いろんな感情が湧き起こった」と語った。「京アニのこと、被害者のこと、忘れちゃいけない」と繰り返した。

 一方、実名報道に関する疑念の声も。事件直後に現場へ献花に訪れた大阪市の小学校教諭の男性(28)は「通常の事件・事故では安否確認のために実名報道の意義はあると思うが、今回の事件は発生から1カ月たって身近な人には安否が伝わっているだろう。遺族を思えば、報道しない選択肢もあったのでは」と語った。