霜害に遭った新芽を活用して作った「霜降り茶」(京都府和束町園・京都おぶぶ茶苑)

霜害に遭った新芽を活用して作った「霜降り茶」(京都府和束町園・京都おぶぶ茶苑)

 霜害(そうがい)に遭い、従来ならば処分してしまう茶葉を使った茶を、和束町で茶を生産、販売する「京都おぶぶ茶苑」が製品化した。今年は広域で霜害が発生。丹精込めた茶が捨てられるのは忍びないと試みた。中国などで生産される白茶に発想を得た発酵茶で、ユーモアを込めて「霜(しも)降り茶」と名付けた。おぶぶ茶苑は「被害が出た年にしか飲めない、幻のお茶として受け入れてもらえれば」と期待する。

 5月8日早朝、冷え込みによって各地で収穫直前の新芽に霜害が発生、おぶぶ茶苑でも被害が出た。霜が降りた新芽は赤茶色く枯れてしまい、一般的に処分してしまうという。

 おぶぶ茶苑では、中国には摘んだ茶葉を干してしおれさせた後、発酵させる白茶があることに注目。「霜害にあった新芽は自然に白茶になっているのでは」と思った。枯れた新芽を摘んでさらにしおれさせ、茶葉が持つ酵素で自然に発酵を進め、乾燥機で乾燥させて仕上げた。

 味わいや色は緑茶と異なるものの、発酵茶独特の酸味がある爽やかな味わいの茶ができあがった。

 「農家は災害が起きると収入が減る。そのリスクを減らす手だてになってほしい」とおぶぶ茶苑の松本靖治副代表(45)は話す。「1年かけて一生懸命育ててきた茶が、捨てられてしまうのは残念。自然とのハーモニーが作り出すお茶として、価値あるものに転換して地域にも広まっていけば」と願う。

 霜降り茶は、おぶぶ茶苑の店頭やホームページを通じて販売する。