馬に乗る軍人と旭日旗が描かれた子ども用の茶碗(滋賀県栗東市小野・栗東歴史民俗博物館)

馬に乗る軍人と旭日旗が描かれた子ども用の茶碗(滋賀県栗東市小野・栗東歴史民俗博物館)

 明治時代から昭和20年ごろにかけて作られた食器の絵柄などから日常に潜んだ戦争の影を考える特集展「平和のいしずえ 陶磁器に描かれた戦争」が、滋賀県栗東市小野の栗東歴史民俗博物館で開かれている。日清・日露戦争の戦地や軍事演習の様子が描かれた絵皿や、軍旗、戦闘機などがデザインされた子ども用の茶碗が並ぶ。

 戦争に関する骨とう品などを収集している沖縄県名護市の男性から今年3月に寄贈された約40点と、同館所蔵品を合わせた計約100点を展示した。

 寄贈された絵皿には日清戦争の黄海海戦や清に対して横柄な態度で交渉する日本公使が描かれるなど、戦勝ブームを反映している。帝国陸軍を象徴する桜花のほか、日章旗や旭日旗の意匠が施された染め付け皿もあり、軍隊を想起させる。

 軍人や水兵をかたどった子ども用の貯金箱も並び、日中戦争中に政府が主導した国民貯蓄運動の下で暮らしに浸透していた軍国主義が垣間見える。

 大西稔子学芸員は「軍人や軍隊は子どもたちにとって憧れだったのかもしれない。今とは違って戦争を身近に感じていた生活があったことを知ってもらえたら」と話す。

 9月1日まで。午前9時半~午後5時。月曜休館。