ふるさと納税の返礼品として、サントリービール工場「京都ブルワリー」の商品に期待が集まる(長岡京市調子3丁目)

ふるさと納税の返礼品として、サントリービール工場「京都ブルワリー」の商品に期待が集まる(長岡京市調子3丁目)

 京都府長岡京市と大山崎町は、両市町に敷地がまたがるサントリービール工場「京都ブルワリー」が製造する商品を今秋から、新制度下のふるさと納税の返礼品とする検討を進めている。返礼品を取りやめていた長岡京市と、新制度で「家電」という柱を失う大打撃を被った大山崎町はそれぞれ、返礼品の主力として地元産のビールに大きな期待を寄せる。

 両市町が返礼品の一つに想定するのは同工場の看板製品でもあるビール「ザ・プレミアム・モルツ」。現在、サントリーのビール工場が立地する東京都府中市、熊本県の嘉島町と御舟町の3市町は、同製品を既に返礼品に採用しており、大きな人気を集めている。

 ふるさと納税について、長岡京市は2016年9月に返礼品をやめて、西山の再生など特定の3事業への寄付を募る形式で続けていた。ただ、「返礼品は地元産で上限額は寄付額の3割」とした新制度が今年6月に整備されたことや、明智光秀を主人公にした大河ドラマの放送が決まったことなどを受け、「長岡京市のファンを増やしたい」との狙いで、期間限定で返礼品を設けることにした。現在、市内の事業者から返礼品の候補として地元産品を広く募っているが、ザ・プレミアム・モルツに人気が集まることが予想されるという。

 大山崎町は、「換金性の高い商品は返礼品から除く」とした新制度の影響を大きく受けた。町内にあるマクセル京都事業所が製造するブルーレイディスクレコーダーやヘッドホンなどの家電製品が新制度にそぐわない可能性があるとして、今年6月にこれらを返礼品から除外したためだ。同町への寄付額は17年度が6500万円、18年度が3100万円で、家電は返礼品の8~9割を占めていたため、「寄付額は大幅に減っている」という。そこで白羽の矢を立てたのが人気の高いビールで、関係機関との調整を進めている。

 ザ・プレミアム・モルツを返礼品に採用する先行市町もあるためシェアの奪い合いも予想されるが、長岡京市は「『水のきれいなまち』という魅力を知ってもらうことに力を入れたい。他商品への誘導も強化する」とし、大山崎町も「あくまで商工業の振興に役立つようにしたい」と、過当な競争からは距離を置く構えだ。