赤と空色の作業着で農業ネタを披露する「きゃろっときゃべつ」のえいじさん(左)とみくさん=京都府京丹後市弥栄町

赤と空色の作業着で農業ネタを披露する「きゃろっときゃべつ」のえいじさん(左)とみくさん=京都府京丹後市弥栄町

 農家のシンデレラや野菜ヒーロー。公民館裏の階段をステージにした納涼祭で、農業ネタを披露し笑いを誘う。吉本興業「京都府住みます芸人」、コンビ「きゃろっときゃべつ」のえいじさん(25)と、みくさん(22)。吉本興業や府の共同企画「半農半芸プロジェクト」で京丹後市に移り住み2年半。すっかり顔なじみの住民の笑顔がはじける。

 奈良県出身のえいじさんと広島県出身のみくさんで2016年に結成。翌年、芸を磨きたいとプロジェクトに応募し選ばれた。週3、4日は農業法人で米作りに励み、週末に地域行事や移住・観光などのPRイベントでマイクを握る。

 新生活。移住先で共に暮らした85歳のおばあちゃんを通じて地域に溶け込んだ。農業はきつい。でも、野菜の芽が出て感動。収穫して感動。食べて感動。お米がおいしくて3カ月で2人とも10キロ増。将来の不安はあるが、日々楽しく感じる。

 半農は半芸にも変化をもたらした。「農業やってて芸はまた別のこと。それならやってる意味がない」。移住して1年たった春に見いだしたのが農業漫才だった。衣装はスーツから作業着に。「みんながなじみのある設定から農業を知ってほしい。丹後のおじいちゃんおばあちゃんから、大阪のギャルにも受けるようなネタを」。

 手探りで始めた農業漫才だったが、農機具メーカーや農協の目に留まり出演機会が増えた。「希望の光が見えた」。でも、結果はまだまだ。農業を知れば知るほど芸に取り込むのは難しい。いつかテレビに出たい。大舞台を夢見て、農と芸の2つを磨く。