関西ラグビー発祥の地である下鴨神社で、京都のラグビー文化とW杯への思いを語る坂田さん(京都市左京区)

関西ラグビー発祥の地である下鴨神社で、京都のラグビー文化とW杯への思いを語る坂田さん(京都市左京区)

 アジア初開催で9月20日に開幕するラグビーワールドカップ(W杯)に挑む日本代表メンバーが29日、発表された。関西ラグビー発祥の地である京都は1987年の第1回大会以降、監督や主将をはじめ代表選手を毎回送り出してきた。9回目で自国開催の今大会には5人が選出。京都の関係者は発祥の地で受け継がれてきた伝統をしのびつつ、新たな歴史を刻む選手たちへ期待を寄せた。

 関西ラグビーの起源は、1910(明治43)年に下鴨神社(京都市左京区)の糺の森で、慶応大の学生が旧制三高(現京都大)の学生に競技を伝えたことにさかのぼる。同年、三高で慶応に次ぐ日本で2番目のラグビー部が発足。11年には同志社大、さらに京都一中(現洛北高)などで次々と誕生し、ラグビーは京都を中心に全国へ広がった。

 世界殿堂入りした関西協会長の坂田好弘さん(76)=左京区=は「京都の学校の卒業生たちが早稲田や明治など関東の大学に進んで普及した経緯がある。荒々しいけど紳士的、新しくてかっこいい競技特性が京都人にマッチしたのではないか」と話す。

 第1回W杯は同大出身の宮地克美さんが監督を務め、主将の林敏之さん(同大出)や故平尾誠二さん(伏見工業高―同大出)らが名を連ねた。第2回は平尾さんが主将を務め、三菱自工京都の田倉政憲さん(東宇治高―京都産業大出)らが初勝利。その後も大畑大介さん(京産大出)や大西将太郎さん(同大出)らW杯には毎回、京都ゆかりの選手が入り、今大会でのべ50人を超えた。

 選ばれたメンバーは京都市出身の田中史朗と松田力也、坂手淳史、北出卓也の4人と、花園大出身のアマナキ・レレイ・マフィ。東山高OBの長谷川慎さんもスクラムコーチとして加わる。

 プロップとして第4回に出場した中村直人さん(50)=左京区=は「京都はラグビーが盛んで地域に根付き、独特の文化としてある。そこから坂田さんや平尾さんら特別な存在を輩出してきた。今回選ばれた選手たちの力も世界に通じる」と大会での活躍を願った。