今夏に大ヒットした携帯用の小型扇風機が並ぶ売り場(京都市下京区・ヨドバシカメラマルチメディア京都)

今夏に大ヒットした携帯用の小型扇風機が並ぶ売り場(京都市下京区・ヨドバシカメラマルチメディア京都)

 令和になって初めての夏となった7、8月の期間中、京都の観光・レジャー施設や商業施設の来場者数はおおむね堅調に推移したが、雨天続きで営業や販売に影響を受けた部分も多く、天候不順に苦しんだ企業も相次いだ。

 京都地方気象台によると、7月の日照時間は89・5時間と平年から4割近く減少。8月は晴天も増えて前半は猛暑となったが、降水量は平年の2倍以上を観測した。

■営業休止余儀なくされる

 雨に悩まされたのがビアガーデン。京都高島屋(京都市下京区)は7、8月で計11日間の営業休止を余儀なくされた。大丸京都店(同)も計15日間休業したものの、飲食メニューの拡充が奏功し、増収につながった。

 京都タワー(同)も展望室の見晴らしに影響し、入場者は例年より振るわなかった。宇治の夏の風物詩「宇治川の鵜飼」は、悪天候と河川改修に伴う水流変化が重なった。7月1日~8月30日の休業が計48日間となり、記録の残る1987年以降で最悪となった。

 傘メーカーのムーンバットでは、7月は雨傘の販売が平年より2割伸びたが、日傘は4割減に低迷した。「雨でも使える日傘の品ぞろえを増やしたが、長雨の影響は大きかった」(宣伝販促担当)という。

■携帯扇風機ヒット

 今夏大ヒットした商品が携帯型の小型扇風機だ。蒸し暑い屋外で持ち歩く人が目立ち、量販店では売り場を広げた。ヨドバシカメラマルチメディア京都(下京区)では、2千~3千円台の商品がよく売れ、首から掛ける扇風機が人気を集めた。東急ハンズ京都店(同)も売上高は昨年の4倍に膨らみ、「在庫があるだけ売れる状態だった」。

 ビックカメラJR京都駅店(同)も品ぞろえを昨年の約20種から10倍に急拡大。8月に入ってからはエアコンや除湿器も好調だったという。

■新駅開業の効果も

 レジャー施設は、親子連れでにぎわった。京都鉄道博物館(下京区)の7月の来場者は前年並みを確保。同館のそばで今年3月にJR梅小路京都西駅が開業し、アクセス向上も寄与した。東映太秦映画村(右京区)は夏休み前半が好調だった。

 大手のホテルは引き続き高稼働を維持したが、前年実績を割り込む月も。リーガロイヤルホテル京都(下京区)は「京都駅周辺にホテルが増え、宿泊客が分散化しているのでは」と分析。京都ホテルオークラ(中京区)も「競争が激しくなる中で稼働をわずかに増やせた」とした。

 JR西日本によると、7月19日~8月18日の在来線特急の利用者は前年同月比7%増。昨夏は西日本豪雨や台風で運休が多く発生し、その反動で伸びたとしている。京都丹後鉄道では同期間で、特急列車の利用者は4%増、普通列車は5%増だった。