通所者の工賃アップを目指してつくられた薫製醤油「イブリデイ」。ラベル貼りなどの作業を通所者が行う(京都市左京区・テンダーハウス)

通所者の工賃アップを目指してつくられた薫製醤油「イブリデイ」。ラベル貼りなどの作業を通所者が行う(京都市左京区・テンダーハウス)

 障害者福祉施設テンダーハウス(京都市左京区)はこのほど、薫製の手法を応用して京都の老舗店の醤油(しょうゆ)に香りと風味を加えた薫製醤油「イブリデイ」を考案、商品化した。商品がヒットすれば、製造作業を担う通所者の工賃アップが実現し、障害者の働き方改革につながるとしている。

 同施設は就労継続支援B型と呼ばれる事業などを手がけており、知的障害者約60人が通う。通所者は、障害の特性や得意分野に合わせ、手工芸品や菓子製造、企業から請け負ったクリーニング作業などに従事している。

 一般に、雇用契約を結ばないB型事業は、それぞれの事情に合わせた働き方が可能な半面、最低賃金の保障がなく工賃が低くなるという課題がある。

 同施設の野村尊実事務局長(30)は「労働に対する適切な対価を得られる社会であるべき」と、売り上げの一定割合が工賃に反映されるオリジナル商品を企画した。

 商品には、西京区大原野の老舗「城戸平左衛門商店」の醤油を使った。クラウドファンディングで集めた資金で液体薫製専用の加工装置を導入。桜のチップをいぶし、3時間ほどかけて醤油に薫製の風味をつけている。通所者5人が、いぶす時間をチェックしたり、小瓶に詰め替えてラベルを貼ったりする作業を行う。

 売り上げ次第では下請けの数十倍の工賃が期待できるといい、野村事務局長は「まずは醤油を販売できる場所、使ってくれる人を増やしたい」と話す。だし醤油と白だし醤油の2種類。100ミリリットル入りで1本800円。問い合わせは同施設075(752)4636。