3~4月に雨の日が長く続く時季は菜種梅雨と呼ばれる。普通なら一年で最も寒いころなのに、似た気候が月末にかけて続きそうだという▼昨年11月ごろから暖冬傾向が続く。例年なら3月ごろにみられるキャベツの脇芽が、早くも顔を見せていると農家の知人から聞いた。スキー場の深刻な雪不足といい、季節のサイクルはどうも変調を来しているようだ▼世界気象機関(WMO)によると、昨年の世界の平均気温は観測史上2番目に高かった。10年間平均は1980年代以降、過去最高を更新し続けているという▼同様の傾向は京都でもある。この100年間で最低気温が0度を下回る「冬日」の数が20分の1に減っているとの記事が年初にあった。このままだと「京の底冷え」という言葉はいずれ死語になるかもしれない▼台風の巨大化、海水面の上昇、食料危機…。科学者たちによる気候変動の未来予測は過酷だ。それらを認めず、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を通告したトランプ大統領が、スイスのシンクタンク・世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で、気候変動についてこう強調してみせた。「悲観的ではなく、楽観的になるべき時だ」と▼危機意識のかけらもない世界のリーダーの言葉には、あ然とするほかない。