19日をもって京都のタンタンショップはその歴史に幕を下ろした。

 田んぼに囲まれた小さな町から京都に引っ越してきた僕にとって、タワーレコードやたくさんの映画館、レコード屋、アニメに出てくるような古本屋、ラーメン屋がずらっと並んだ一乗寺の通り、といった目に映るほとんどが新しくてきらきらして見えたし、どれもにとてもどきどきした。中でも、小さな頃から大好きだったタンタンの冒険の専門店は特別だった。

 一冊ずつタンタンの本を集めたり、アンプの上にロケットを置いたり。目覚まし時計にもタンタンが描かれている。そのどれも京都のタンタンショップで買ったものだ。

 ひとつだけ、手帳代わりに使っている小さくて丈夫な水色の可愛いノートは、韓国のタンタンショップで買った。つたない英語だったが、店員さんは日本のショップカードを見せるととても喜んでくれて、また絶対来ます、と約束した。

 タンタンショップは世界中のいろいろな国にあって、こんなふうにちょっとした、それでいてずっと忘れないような小さな約束のきっかけにもなる。タンタンの冒険が、そして作者エルジェの物語が世界中の言葉で愛されているからだ。