漫画制作について対談する漫画家の弘兼憲史さん(左)と三田紀房さん=京都市中京区・京都国際マンガミュージアム

漫画制作について対談する漫画家の弘兼憲史さん(左)と三田紀房さん=京都市中京区・京都国際マンガミュージアム

 「課長 島耕作」で知られる漫画家の弘兼憲史さんと、受験漫画「ドラゴン桜」作者の三田紀房さんが26日、京都市中京区の京都国際マンガミュージアムで対談した。サラリーマン経験者の2人が、漫画家に転じた経緯や制作の裏側を話した。

 弘兼さんは大学卒業後に松下電器産業(現パナソニック)に入社した。絵を描くのが好きで、「当時の漫画を見て『この程度なら俺もやれる』と思った」と転身を決意。出版社の公募に出品し、入選した。
 三田さんも西武百貨店に就職後、紳士服店の家業を手伝ったが経営不振に。「このままではまずい」と、漫画を描き始めたという。「漫画に画力はさほど必要ない。結局アイデアだ」と話した。
 会社員時代に培った「処世術」も生きたという。三田さんは「編集者の注文は断らなかった。サラリーマンは取引先ともめないことが一番」と説明し、弘兼さんは「とにかく原稿の締めきりだけは守った」と強調した。
 漫画制作では2人ともストーリーなど根幹以外には強くこだわらないといい、「潔癖症では漫画はできない。まずチャレンジすることが大事だ」と呼び掛けた。対談は京都シーメックス実行委員会や京都商工会議所主催のセミナーで企画され、120人が出席した。