「京は大火!大地震!!」を出版した丸山さん(甲賀市信楽町勅旨)

「京は大火!大地震!!」を出版した丸山さん(甲賀市信楽町勅旨)

 江戸時代に京都や滋賀を襲った災害と庶民に焦点を当てた「京(みやこ)は大火!大地震‼ そのとき京人(みやこびと)は、どうふるまったのか」を、びわこ学院大教授の丸山俊明さん(59)=滋賀県甲賀市信楽町=が出版した。仮名草紙などの実録史料から108のエピソードを掲載。子ども向けに分かりやすい文章に書き直し、日頃の備えやあきらめない気持ちの大切さを伝えている。
 丸山さんは京の町並み研究が専門。近年多発する大災害を踏まえ、災害時の人間模様を描いた物語に着目し、有事の参考にしてもらおうと執筆した。
 取り上げた災害は1662(寛文2)年の京畿大地震をはじめ宝永大火、天明大火、文政地震、元治大火。全ての話に同市の画家米原淳子さん作のイラストを付けた。児童生徒に読んでもらうことを念頭に残酷な描写はなるべく避け、一部内容に手を加えた。修羅場を伝える物語の中に京都らしいみやびさや滑稽味があり、自分の命は自分で守るといった数々の教訓が読み取れる。
 近江の国(滋賀)への影響では京畿大地震の際に、日本史上屈指の土砂崩落となった「朽木の町居崩れ」や琵琶湖沿岸から山間部の甚大な被害の様子を描いた。丸山さんは「たとえ虚実が入り交じった物語でも、いつか来る巨大災害への心構えの一助になる。とくに若い人に読んでほしい」と話す。
 B5判201ページ。びわこ学院大学出版専門委員会。1760円。教育機関や公共機関が防災教育に活用したい場合、無償で送る。同大学0748(22)3388。