比叡山延暦寺と日吉大社、徳川家の関わりについて紹介する同寺の小堀執行(中央)ら=東京都千代田区・大手町サンケイプラザホール

比叡山延暦寺と日吉大社、徳川家の関わりについて紹介する同寺の小堀執行(中央)ら=東京都千代田区・大手町サンケイプラザホール

 比叡山延暦寺(大津市)と共に歩んできた大津市坂本地区の魅力を紹介する「世界文化遺産比叡山延暦寺への誘い・東京フォーラム」が8日、東京都千代田区であった。同寺の小堀光實執行と日吉大社(同市)の馬渕直樹宮司、徳川記念財団(東京都)の徳川家広理事の3人が両寺社の歴史や文化を解説した。

 日吉大社は伝教大師最澄が開いた延暦寺の守護神とされ、徳川幕府は織田信長の焼き打ちで荒廃した両寺社の再興に尽くした。

 小堀執行は「焼き打ちや明治政府の廃仏毀釈(きしゃく)などの法難があったが、最澄の教えを守り、日本の心のふるさとだと支えてくれたのが日吉大社であり、徳川家だ」と強調。馬渕宮司は日吉大社末社の日吉東照宮や山王祭などの由来を紹介し「日吉大社は延暦寺とともに日本の安泰、国民の繁栄を祈ってきた」と述べた。

 徳川理事は「日本には最澄の時代から『和』という平等や平和の伝統があった。世の中の和を願い、徳川家康が頼りにしたのが仏教の世界観だ」と紹介。「将来への不安が広がる今、教えとしての仏教の必要性が高まっている。廃仏毀釈を乗り越えてつながる延暦寺と日吉大社は魂のふるさとだ」と話した。

 坂本観光協会や坂本学区自治連合会などでつくる比叡山坂本活性化事業実行委員会が企画し、市民や宗教関係者ら約230人が参加した。