妻・聖子さんの写真と家計簿を前に、出版した本を手にする宮本さん(京都市右京区)

妻・聖子さんの写真と家計簿を前に、出版した本を手にする宮本さん(京都市右京区)

 京都市右京区の宮本龍郎さん(78)が、がんで約18年前に他界した妻の家計簿をもとにつづった本「昭和50年代の家計簿と京都の暮らし お母さん がん闘病」を出版した。専業主婦として家庭を守る一人の女性の姿から、昭和の暮らしがうかがえる。

 妻の聖子さんは、2001年2月4日、食道がんのため58歳で亡くなった。1975年に、関西空港調査会で働く宮本さんと結婚。専業主婦として家族を支え、結婚後から晩年まで家計簿を書き続けていたという。
 家計簿には、日々の支出や収入が記載されているほか、2人の子どもたちの成長や出来事が日記形式でメモされている。「丁寧な生活や季節の行事を大切にしていた亡き妻の暮らしぶりを伝えたいと筆を執った」と話す。
 80年から5年分の収支と日記を抜き出し、時系列に沿って構成。聖子さんの日記に、時代背景や季節の行事を解説する注釈コーナーを添えるなど、約2年掛けて書き上げた。
 本の後半部分には、壮絶な闘病の記録もある。がんの告知、手術前後の揺れ動く心情など、宮本さんが当時記していたメモを日記形式にまとめた。
 宮本さんは「子育てや家事をやらなかった私から、妻へのわび状のつもりで書いた。今も感謝の気持ちでいっぱい」と話している。宮帯出版刊、1600円。