滋賀県庁

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 滋賀県は、県内の高齢者虐待状況の2018年度調査結果をまとめた。市町に寄せられた虐待疑いの相談・通報件数は計604件、虐待が確認された例のうち介護施設の職員によるものは17件と、いずれも過去最多を更新した。社会的関心の高まりから事案の掘り起こしが進んでいるとみられ、県は引き続き介護者や施設職員向けの研修を通じて防止に取り組む。

 相談・通報の内訳は、加害者が家族や親族のケースが569件(前年度比6・6%増)、施設職員のケースが35件(同34・6%増)。このうち市町が実際に虐待と判断したのは、それぞれ350件(1・4%減)、17件(54・5%増)で、被害者数は358人(2・2%減)、17人(15%減)だった。
 家族らから虐待を受けた人の7割超が女性で、6割超が認知症の人(疑いを含む)だった。一方、加害者の続柄は息子が38・2%と最も多く、夫の22・5%と合わせて男性による虐待が目立った。
 種別(複数回答)では、暴力や拘束などの身体的虐待が63・7%に上り、暴言といった心理的虐待が35・5%、介護放棄22・1%と続いた。相談・通報者はケアマネジャーが全体の半数近くを占めた。
 虐待をした施設職員計14人の内訳は、介護職10人、介護福祉士2人、施設長1人、管理職1人。施設別では、特別養護老人ホームが前年度に続き最多となったほか、通所介護先や認知症対応型共同生活介護、介護付き有料老人ホームで増加した。
 県は虐待の背景に介護疲れやストレスがあるとみて、ストレスに起因する怒りを制御するための研修などを開いている。「ケアマネらが虐待を潜在化させず通報することで、事案の発見につながっている。介護者対象の研修を通じて認知症への理解も広げ、虐待防止に努める」(医療福祉推進課)としている。
 調査は、厚生労働省が高齢者虐待防止法に基づき06年度から毎年実施してしる。