滋賀県は1日までに、農薬と化学肥料の使用量を半分以下に抑える「環境こだわり農業」で栽培したコシヒカリを、新たな県産ブランド米として売り出す方針を固めた。日本穀物検定協会の食味ランキングで3年連続の最高「特A」を獲得した「みずかがみ」との二枚看板で、環境こだわり米の認知度向上を目指す。

 環境こだわり米の栽培面積は2017年で約1万3600ヘクタール。稲作全体に占める割合は2年連続で45%にとどまった。このうち、みずかがみ(2575ヘクタール)は年々拡大しているが、生産量が最も多いコシヒカリ(5148ヘクタール)は減少傾向が続く。

 流通段階でも、コシヒカリは農薬や化学肥料を通常基準で使用した一般米と同程度の価格で扱われたり、一般米と混ぜて売られたりする事例があるという。

 県が6月に県民に実施した世論調査では、環境こだわり農産物を「知っている」と答えた人は45・7%で、14年度調査(43・5%)からほとんど増えていなかった。「いつも購入する」「時々購入する」は計27%にとどまった。

 県は環境こだわり米全体の認知度を高めて生産者の収益につなげようと、コシヒカリに特化したパッケージを作成し、ブランド化を図ることにした。

 県は22年までに環境こだわり米の栽培面積を稲作全体の50%に引き上げたい考えで、みずかがみは3千ヘクタール、コシヒカリは6千ヘクタールへの拡大を目指す。排水路に魚道を設置し、魚が遡上(そじょう)する環境で栽培した「魚のゆりかご水田米」は250ヘクタール(現在131ヘクタール)に増やす方針だ。

 県はこうした目標を、年度内に策定する県環境こだわり農業推進基本計画に盛り込む。本年度から強化に乗り出した「オーガニック農業(有機農業)」の推進も位置づける。

 県の担当者は「環境こだわり米の生産拡大を図るには、農家が手間をかけてつくったコシヒカリをもっと消費者にアピールする必要がある」としている。