地域ぐるみでの利用促進が評価された「鏡山循環バス」。自治連合会などは一層の利便性向上を目指すという(京都市山科区)

地域ぐるみでの利用促進が評価された「鏡山循環バス」。自治連合会などは一層の利便性向上を目指すという(京都市山科区)

 廃止になった路線バスを住民要望で復活させ、地域ぐるみでの利用促進や環境への配慮に努めたとして、京都市山科区の鏡山学区自治連合会と山科区役所がこのほど、国土交通省の「交通関係環境保全優良事業者等表彰」に輝いた。自治連の関係者は「長年の活動が認められ、背中を大きく押された感じ」とし、一緒に乗車PRに取り組んできた鏡山小の児童と喜びを分かち合った。

 鏡山学区の渋谷街道沿いを走る京阪バスの路線は1996年に廃止されたが、自治連が中心となって署名集めに奔走し、同社に復活を要望。2013年に山科駅を起点とする「鏡山循環バス」の運行が始まった。
 
 当初は1日2便で、乗客数は1便当たり平均10人程度だったが、地域の足の確保や高齢者の外出の後押し、温室効果ガスの排出削減をうたい、自治連などが住民にバス利用を広くPR。17年から1日3便に増え、乗客数も昨年9月には1便平均で約27人と過去最多を記録した。
 
 地元の鏡山小の3年生たちも総合学習でバスの役割や意義を学び、昨年7月に体験乗車した。乗客をもっと増やそうと「バスに乗ってもらおう作戦!」を展開し、昨年末の餅つき大会で手作りのちらしやグッズを配ったり、学習成果を発表したりもした。
 
 今回の受賞を受け、1月23日に自治連相談役の岩崎泰大さんや区の担当者が同小を訪問。「皆さんも受賞者。公共交通は地域のつながりを生み、まちづくりの土台でもある。自分事としてこれからも関心を持って」と伝えた。
 
 今後は「高齢化が進み、バスの役割はさらに大きくなる」と話す岩崎さん。一層の利便性向上へ、さらに増便を図りたい考えだ。