夕焼けに染まる西空を背に、琵琶湖岸のねぐらに戻ってきたコハクチョウの群れ(滋賀県長浜市湖北町今西・湖北野鳥センター前)

夕焼けに染まる西空を背に、琵琶湖岸のねぐらに戻ってきたコハクチョウの群れ(滋賀県長浜市湖北町今西・湖北野鳥センター前)

夕方、コハクチョウが翼を広げて湖に着水する。この後、オオヒシクイ(奥)が入れ替わって飛び立つ

夕方、コハクチョウが翼を広げて湖に着水する。この後、オオヒシクイ(奥)が入れ替わって飛び立つ

 あかね色の夕空にコハクチョウの群れが飛ぶ。白い翼を広げて旋回し、ゆったりと、優雅に琵琶湖へ舞い降りた。

 滋賀県長浜市湖北町今西の湖岸。シベリアから訪れる冬の使者は、1月下旬から2月上旬に飛来数が500羽を超え、最盛期を迎える。
 日中に付近の田畑で過ごした集団が夕方、ねぐらの湖に戻る。アカメヤナギが茂る小島の周りに次々と着水し、羽を休める。
 辺りは遠浅で餌となる水草が多い。ヨシ原がヒトの生活域とねぐらを隔てる。休息には格好の地形で、さまざまな水鳥が集う国内有数の生息地だ。
 近くの湖北野鳥センターの職員植田潤さん(50)は「一帯の湖岸は琵琶湖の原風景。昔ながらの自然が残り、水鳥がすみやすい環境が守られている」と話す。
 ねぐらには国の天然記念物のオオヒシクイもいる。褐色のガン類は夜行性。コハクチョウと入れ替わり、夕闇に羽ばたく。帰宅と出発。鳴き声が響く中、鳥たちの1日が終わっては始まる。越冬の地で営みが交錯する。