宇治市が制作するスマホゲームの想定画面。コントローラーは湯のみに見立て(下部左側)、ボタンは茶団子を模す(下部右側)=市提供

宇治市が制作するスマホゲームの想定画面。コントローラーは湯のみに見立て(下部左側)、ボタンは茶団子を模す(下部右側)=市提供

 京都府宇治市内の名所を巡るスマホゲームの制作費などを募った同市のふるさと納税型クラウドファンディング(CF)は、期限だった1月30日までの寄付額が目標の1200万円に対し半額にとどまった。一昔前のテレビゲームのような粗い画像を売りに、幼少からゲームに親しんだ世代への市の魅力発信を目指したが、広がりを欠いた。不足額は2019年度予算で賄う。

 制作を計画しているのは、平等院や万福寺など四つの名所を巡るアクションゲーム。CFは寄付金の一部が税控除されるふるさと納税と組み合わせ、寄付のハードルを下げるよう工夫。返礼品には市内産の抹茶や茶碗のほか、寄付者名をゲームのエンドロールに流せる特典も設け、昨年12月2日から寄付を募った。
 当初は各種メディアが取り上げた影響もあって寄付が集まった。だが、その後は伸び悩み、約340人からの計635万円と目標を大きく割り込んだ。
 ゲーム制作のきっかけは、17年に市が公開したPR動画が子育て世代などに好評だったことだ。宇治市が謎の大魔王に乗っ取られる中、平安貴族が敵を倒して回る様子をあえて一昔前の粗い画像で仕上げ、動画投稿サイトで延べ60万回再生された。
 同市は8年前から人口が減少し続けている。子育て世代の移住に向け、まずは観光で訪れる人や関係人口の増加へ、スマホゲームを通じてさらに市への関心を高めてもらう狙いだった。市秘書広報課の担当者は「実際に寄付者は30~40代が多かったが、ふるさと納税を巡る自治体間の競争は激しい」と吐露する。
 ゲームは2月から制作し、今春以降に無料配信する予定で、「今度は、ゲーム自体のPRに力を入れたい」としている。