10月末での閉館が決まった東京・上野の観音ハウス。長浜市ゆかりの観音像を紹介している(長浜市提供)

10月末での閉館が決まった東京・上野の観音ハウス。長浜市ゆかりの観音像を紹介している(長浜市提供)

 滋賀県長浜市は、地元ゆかりの観音像を常設展示している東京・上野の「びわ湖長浜 KANNON HOUSE(観音ハウス)」を10月末で閉館すると発表した。湖北に根付く観音文化の魅力を発信してきた4年の歩みに幕を下ろす。市は「首都圏で一定の成果を上げた。今後は、関心を持った人々が長浜を訪れるよう、受け入れを強化する」としている。

 観音ハウスは、地方創生の一環で2016年3月、琵琶湖を模して造られた不忍池を望む上野公園近くのビル1階に開設した。市内に約130体あるという観音像を1体ずつ2カ月ごとに入れ替えて展示し、入れ替え時には学芸員のトークイベントやミニコンサートなどを催してきた。
 来場者数は、東京国立博物館や国立西洋美術館などが集まる立地にも恵まれて年々増加。近く延べ6万人に達する見通しだ。ただ、入場無料のため、今後の費用対効果などを検討した結果、国内外からの観光客が一段落する東京五輪・パラリンピック後の閉鎖を決めた。
 フィナーレ企画第1弾となる3月のイベントでは、場内を貸し切ってのヨガ体験、仏像ファンによる全国規模の「みんなで選ぶ仏像総選挙2020」などを予定している。
 市は、現地の台東区への職員派遣を継続して観光情報などを発信するとともに、長浜への誘客を強化する。首都圏在住の市出身者らが考案した田舎暮らしの体験ツアーをふるさと納税の返礼品に追加したり、仏像を安置する観音堂の案内人を育成したりすることも検討中だ。「地域住民が守ってきた観音文化の保全、伝承につなげたい」(市総合政策課)としている。
 開設時間は午前10時~午後6時。月曜休み。