ご飯の上にハンバーグをのせてオリジナルのソースをかけた名物「ロコモコ丼」(京丹波町富田)

ご飯の上にハンバーグをのせてオリジナルのソースをかけた名物「ロコモコ丼」(京丹波町富田)

こだわりのサイホンでコーヒーを作る住友さん(京丹波町富田)

こだわりのサイホンでコーヒーを作る住友さん(京丹波町富田)

 床と天井には木材、壁には京都府綾部市の黒谷和紙を使った店内に入ると、温かみを感じる。照明がほのかに店内を照らし、まるで隠れ家のようだ。「いらっしゃい」。こだわりのサイホンでコーヒーを入れながら、にこやかに「cafe  moka」(京都府京丹波町富田)オーナーの住友真一さん(48)が出迎える。

 1979年にオープン。当時は店内の半分がカフェで、残りは社交ダンスの練習場だった。「切り盛りしていた母が好きなことをしていた」と振り返る。
 住友さんは地元の高校を卒業後、京都府亀岡市で自動車関連の仕事に就いたが、1996年から1年間、ワーキングホリデーでオーストラリアに滞在。メルボルンの日本食を扱う店で働き、調理の楽しさを知った。
 帰国後に母を手伝うが、2003年に病気で帰らぬ人に。「カフェを続けたい」と店を受け継ぎ、翌年に改装。納得がいくまで内装にこだわった。
 看板メニューは、京丹波産の牛肉を使った「ロコモコ丼」。ほかほかのご飯の上に肉汁あふれるハンバーグをのせ、特製ソースをかける。食欲をそそる香りが店内に広がる。ある客の「定食のハンバーグをご飯の上にのせて丼みたいにして」という注文からひらめいた誕生秘話も。
 13年に「京丹波 食の祭典」でグランプリを取り、町内の道の駅「味夢の里」で弁当を出すようになってから店は知られるように。京阪神を中心にバイクのツーリング客や、地元住民がランチを味わうために店へ訪れるようになった。
 昨年12月にはビートルズのメンバーになりきった男性4人がライブを開くなど、音楽の生演奏を聴ける場にもなっている。「来た人に安らぎのひとときを提供できる場になれば」と、住友さんは今日もカウンターに立つ。

 cafe moka 京丹波町富田井爪36。第1水曜と木曜は定休。午前8時~午後7時。0771(82)1816。不定休あり、事前連絡を。