2021年に新造船の建造を終了するジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所(舞鶴市余部下)

2021年に新造船の建造を終了するジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所(舞鶴市余部下)

 造船会社のジャパンマリンユナイテッド(JMU、横浜市)が舞鶴事業所(京都府舞鶴市余部下)での新船の建造を2021年に終了する、と発表したのを受け、市内の商工関係者などからは4日、地元経済への影響を懸念する声が上がった。

 同事業所は、1901年に設置された旧海軍の舞鶴鎮守府造船工場を戦後、民間企業が引き継ぎ、71年に日立造船の舞鶴事業所となった。その後の業界再編でユニバーサル造船に、2013年からはJMUの事業所となり、ばら積み船やタンカーなど年間6隻程度建造していたという。
 市内には日立造船時代から取引のある企業もあり、舞鶴商工会議所は4日、地元企業向けの経営相談窓口を設置したほか、7日に緊急の常議員会を開き、今後の対応を協議することを決めた。小西剛会頭は「海軍時代から市の経済の中心で、ものづくり舞鶴の象徴。造船事業が無くなるのは戦後の市経済にとって最悪の緊急事態」とのコメントを出した。 新船の建造に長年関わってきた会社の社長は「大きな痛手で残念。人員配置などを検討しないといけない」と不安を漏らした。
 従業員約450人中、造船に携わる300人は他の事業所に配置転換される予定で、市産業創造・雇用促進課は「家族も含めて市外に転出することになれば、幅広く影響が出てくる。人口減を食い止めようと施策を進める市にとって厳しい」と危機感を募らせる。多々見良三市長は、雇用などの不安が生じないよう同社に申し入れ、商船に替わる新事業の展開も要請する考えを示した。
 JMUは舞鶴事業所で引き続き、海上自衛隊の艦艇の点検や補修を行うとしており、「長年地元企業として応援していただいており、苦渋の決断だった。これまでのノウハウや技術を生かして事業を継続していきたい」(広報グループ)としている。