商品をエコバッグに詰め替える買い物客。亀岡市の打ち出す全国初のプラスチック製レジ袋提供禁止条例の行方は(亀岡市内のスーパー)

商品をエコバッグに詰め替える買い物客。亀岡市の打ち出す全国初のプラスチック製レジ袋提供禁止条例の行方は(亀岡市内のスーパー)

3月議会に提案予定のプラ製レジ袋提供禁止条例案について指摘が相次いだ全員協議会(亀岡市役所)

3月議会に提案予定のプラ製レジ袋提供禁止条例案について指摘が相次いだ全員協議会(亀岡市役所)

 京都府亀岡市が目指す全国初のプラスチック製レジ袋提供禁止条例案について、市議会全員協議会で5日、集中審議が行われた。中小零細商店の不安の声を受け、市長与党からも「早急すぎる」との異論が相次ぎ、複数から「このままでは採決できない」との声まで上がった。市の予定する施行日が実現できるか不透明な情勢となった。

 最大会派の新清流会の市議は、レジ袋を紙製に変更するなどプラごみ削減に協力する事業所の「表彰制度」を提案。「氏名公表の罰則より、優良店をアピールする制度の方が先だ。条例への反対意見は根強く、意見が割れたままの状況では好ましくない」と、施行日の再検討を要求した。
 保守系の緑風会市議は、レジ袋廃止でコスト高になる中小零細店の経営や、コンビニ店員と客とのトラブルに懸念を表明、「(条例で)廃業する店が出かねない。合意を取るまで一定期間が必要だ」とした。公明党市議も「日本初の条例であれば事業者、市民の理解は不可欠。しっかり時間をかけて理解を得るべきだ」と指摘した。
 与党から続出する「延期」要求に、市側は「意見としていただいて、検討したい」と述べるにとどめた。
 複数の市議から各店舗が頭を悩ませるプラ製レジ袋の在庫について質問が上がった。市側は「店舗から(おむつ入れなどに使う)介護施設へ寄付か有償譲渡のマッチングを検討したい」と述べ、野党共産市議が「市が買い取って施設に渡せないのか」と提案したが、市は「今の段階では答えられない」とした。
 相次ぐ提案や指摘に、市側が「検討する」との回答を多用したことにも苦言が続出。複数の市議は「表彰制度創設ぐらい、明言して」「はっきりしないと審議に入れない」と詰め寄った。
 条例案が公表されたのは前日4日で、採決まで2カ月を切る中、この日が事実上、初の審議となった。条例案に反対する市議はいなかったが、市の説明不足に不満を抱く市議が多いことも、異論噴出の背景にある。最後に新清流会市議は「このままでは、提案されても審議未了だ」と迫り、追加の集中審議開催を要求。議長が判断することになった。

≪亀岡市プラスチック製レジ袋提供禁止条例案≫

 保津川の景観、環境保全を主目的に、プラ製レジ袋の提供を全面的に禁じる。紙など生分解性の袋も無償提供を禁止し、違反店舗を公表する「罰則」もある。市は3月議会に提案し、8月施行、罰則適用は来年4月を目指す。