ウトロ地区内に完成した市営住宅の1期棟(2017年12月、宇治市伊勢田町)

ウトロ地区内に完成した市営住宅の1期棟(2017年12月、宇治市伊勢田町)

 第2次世界大戦中に京都飛行場建設に携わった朝鮮人の子孫らが暮らす京都府宇治市伊勢田町のウトロ地区での「住環境改善事業」について、市は2020年度までの事業計画を23年度まで3年間延長した。用地取得が遅れたためで、6日の市議会委員会で報告した。入居対象者の減少で、市営住宅の規模も縮小する。

 同地区の住環境改善に向けて国と京都府、市が14年にまとめた基本構想に基づき、市は事業計画(15~20年度)を策定した。市によると、地区内幹線道路の用地取得完了が地権者側の事情で18年度まで3年間遅れたため、地区住民が移り住む市営住宅2期棟の整備が21年度着工、22年度完成にずれこんだ。昨年12月、事業計画を23年度まで延長することを決めた。
 2期棟の整備規模は21戸を予定していたが、地区住民の転出で入居対象者が減り、12戸に変更した。17年末に完成し、約40世帯が暮らしている1期棟と合わせて、同地区の市営住宅は計52戸になる。
 一方、総事業費は約1億5千万円増え、約32億4900万円になる。「近年、建設に関する人件費や材料費が高騰しているため」(市住宅課)という。
 ウトロ地区は、土地所有企業が住民に明け渡しを求めて提訴し、00年に住民側の敗訴が確定した。不法占拠状態に加え、インフラが長年整備されず、支援者や韓国政府の出資による2財団が購入した地区東側の土地や周辺で住環境改善事業が進められている。