731部隊の軍医によるペスト感染実験の博士論文。軍事機密との判が押され、人体実験だったとの指摘がある(国会図書館関西館所蔵)

731部隊の軍医によるペスト感染実験の博士論文。軍事機密との判が押され、人体実験だったとの指摘がある(国会図書館関西館所蔵)

731部隊員の博士論文について検証しない京都大の姿勢を批判する池内名古屋大名誉教授(京都市左京区・京都大)

731部隊員の博士論文について検証しない京都大の姿勢を批判する池内名古屋大名誉教授(京都市左京区・京都大)

 「満州第731部隊軍医将校の学位授与の検証を京大に求める会」が8日、京都大(京都市左京区)でシンポジウムを開き、戦時中に人体実験による論文を執筆した旧関東軍防疫給水部(731部隊)の軍医将校に授与した医学博士号について、京大が昨年に本調査をしないと決定したことを批判した。

 問題の博士論文は、ペスト菌をイヌノミを介して「さる」に感染させ死亡させた特殊実験で「頭痛を訴え」と記述し、人類に媒介する新事実が立証されたとして博士号が授与されている。同会は、サルが頭痛を訴えることはありえず人体実験だった疑いがあると指摘してきた。

 シンポで池内了・名古屋大名誉教授は「サルであると断定できず不明であることを京大は予備調査で認めながら、検証しようとしない」と訴えた。