京都市役所

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 京都市はこのほど、2018年の合計特殊出生率が1・25と、2年連続で減少したと発表した。出生数は9989人と初めて1万人を下回った。ホテルの建設競争などで市中心部の地価が高騰し、住まいや働く場所が不足するなど子育て環境の変化も一因とみられる。

 合計特殊出生率は女性1人が生涯に産む子どもの数を表す。京都市では09年から横ばいか上昇が続いていたが、17年は1・27と8年ぶりに下落に転じ、18年も続けて下がった。年代別では、15~19歳と20~24歳は各0・01ポイント上がったが、25~29歳は横ばいで、30~34歳は0・02ポイント、35~39歳は0・01ポイントそれぞれ低下した。
 行政区別では、西京区が1・46と最も高く、前年まで16年連続1位だった南区が1・43と続いた。上京区(1・01)と右京区(1・32)が前年より上がり、北区(1・19)が横ばいだったほかは、軒並み下がった。東山区は0・81で唯一、1を割り込んだ。市中心部ほど数値が低い傾向が出た。
 算出対象となる15~49歳の女性人口は29万2568人で、前年と比べて4318人減った。京都市では近年、25~44歳の子育て世代が市外に流出する傾向が続く。市は「合計特殊出生率の減少には複合的な要因がある。あらゆる施策を使って解決したい」としている。

■将来世代、施策強化を

 京都市は京都府とともに「子育て環境日本一」を掲げ、子育て支援を重視するとしているが、合計特殊出生率の低下は、まだ顕著な成果に結びついていない現状を示す。市があらゆる政策分野で掲げる持続可能な社会をつくるためにも、施策の軸足をより「将来世代」に向けることが求められる。
 市は2019年まで保育所の待機児童6年連続ゼロ(国基準、4月1日時点)を達成し、府と連携して子どもの通院医療費を月額上限3千円から1500円に引き下げるなど、限られた財源の中で少子化対策の手は打ってきた。
 一方、市中心部の地価高騰などで住居やオフィスが不足している現象に対しては、宿泊施設の進出規制や景観政策の見直しなどで対応するとしており、成果が見えるのはまだまだ先だ。
 府の合計特殊出生率は1・29で都道府県ワースト3位。府人口の6割を占める京都市が果たすべき責任は重い。女性の就業支援や遊び場の確保、気軽に子育て相談できる機会づくりなど、あらゆる角度から子育てを応援する施策を打ち出し、そこにもっと予算を割くべきだ。