観光客が少ない平等院の表参道。行き交う人はマスク姿が目立つ(京都府宇治市、1月31日撮影)

観光客が少ない平等院の表参道。行き交う人はマスク姿が目立つ(京都府宇治市、1月31日撮影)

 日銀京都支店が10日発表した2月の金融経済概況は、京都府と滋賀県の景気を「全体として緩やかに拡大している」とした。総括判断は8カ月連続で据え置いたものの、新型コロナウイルスによる肺炎拡大の影響で観光を16カ月ぶりに、暖冬などを受けて個人消費を44カ月ぶりにそれぞれ引き下げた。

 訪日外国人の増加で好調だった観光は「弱めの動き」に下方修正した。中国政府による団体旅行の禁止を受けて、ホテルなどで宿泊キャンセルが出ているほか、訪日客の減少に伴い、百貨店や土産物店の売り上げにも影響が予想されるという。

 12月の百貨店売上高、スーパー売上高、家電販売額はいずれも前年を下回った。特に記録的な暖冬の影響で冬物衣料や暖房器具、鍋物商材などの販売が振るわず、個人消費は「足元では弱めの動きとなっている」とした。

 設備投資は「着実に増加している」、公共投資は「増加している」を維持した。製造業の生産活動は、第5世代(5G)移動通信システム関連で受注が増えている一方、中国経済の減速が響き、引き続き「弱めの動き」とした。

 肥後雅博支店長は、新型肺炎拡大の影響について「終息宣言までは一定の時間がかかる。観光にはかなりのマイナス影響が予想され、経済への下振れリスクに注意を払う必要がある」と指摘。製造業に関しては「中国経済がどの時点で正常化するかがポイント。現時点では不確実性が大きい」とした。