大津地裁

大津地裁

 滋賀県守山市の河川敷で2018年3月、近くの桐生しのぶさん=当時(58)=の切断された胴体が見つかった事件で、殺人と死体遺棄、死体損壊の罪に問われた長女の元看護師のぞみ被告(33)の裁判員裁判の初公判が12日、大津地裁(大西直樹裁判長)で開かれた。のぞみ被告は殺人罪について「殺していません」と起訴内容を否認した。死体遺棄、死体損壊罪は認めた上で、精神障害で責任能力に影響があったと訴えた。

 検察側は冒頭陳述で、のぞみ被告はしのぶさんから看護師の進路について反対され、日常的に叱られており、「邪魔な存在だった」と動機を説明。亡くなったとされる直後にのぞみ被告がツイッターに「モンスターを倒した」と投稿した点や司法解剖結果などを殺害の根拠に挙げた。

 弁護側は、しのぶさんは自ら首を包丁で刺して自殺したと主張。被告は責任を親族から追及されるのを嫌がり、死体遺棄、損壊に及んだとした。被告は長年、しのぶさんから進路などについて過度に干渉され虐待を受けていた上、状況判断が不得意であることなどの精神障害の影響もあり、「普通の思考ではなかった」と述べた。

 起訴状では、18年1月20日ごろ、守山市水保町の実家で、しのぶさんを何らかの方法で殺害し、3月10日までに遺体をのこぎりなどで切断し、近くの河川敷に投棄するなどした、としている。

 死体遺棄と死体損壊の罪については、18年8月に公判を行った。同10月に大津地検が殺人罪で追起訴したため、裁判員裁判になった。