開発した新生児蘇生のシュミレーターを実演する岩永助教(左)ら=京都市左京区・京都大医学部付属病院

開発した新生児蘇生のシュミレーターを実演する岩永助教(左)ら=京都市左京区・京都大医学部付属病院

 新生児が危険な状態に陥った時に行う蘇生術の講習用シミュレーターを京都大と立命館大などのグループが開発し、このほど発表した。新生児の心音や心拍数をリアルに再現でき、効果的な講習につながるという。1年後の実用化を目指す。
 
 日本の新生児死亡数(生後28日未満)は世界でトップレベルの低さとなっている。一方、新生児蘇生術の講習では人形を使いながら手を打って心音を表現するケースが多く、十分な講習プログラムがないという。
 
 京大医学部付属病院の岩永甲午郎助教と立命大情報理工学部の野間春生教授らは新生児の心音や心拍数、心電図を再現するアプリを開発した。講習では講師がアプリを取り込んだスマートフォンから専用聴診器にデータを送信。受講する医療関係者が人形に聴診器を当てるとリアルな心音が聞こえ、タブレット画面に心拍数や心電図を表示される。その結果を見ながら、人工呼吸などの処置を行う。
 
 岩永助教は「日本の新生児医療のレベルは高いが、さらに底上げにつなげていきたい」と話している。インターネットを経由することで、地方や途上国など遠隔地の医療者への指導もできるという。