「道の駅」的施設の建設が検討されていた竹林(京都府長岡京市井ノ内)

「道の駅」的施設の建設が検討されていた竹林(京都府長岡京市井ノ内)

 京都府長岡京市は13日までに、同市井ノ内の竹林に官民連携で「道の駅的施設」を整備する計画を断念した。民間事業者への聞き取り調査で、市の意向に合致する提案がなかったため財政的なリスクを回避した。農業振興や観光消費の拡大といった同施設が想定していた機能の実現に向けては、「ソフト面の取り組みを充実させたい」としている。

 道の駅的施設については、市が2017年に基本構想をまとめ、農産物の販売所を核とする運営形態などを検討してきた。候補地の面積を8500平方メートルとした上で、昨年10月から民間事業者に整備のアイデアや参入意欲などを聞き取る「サウンディング調査」を実施。同12月末までに建設や流通などに関する24社が参加した。
 市によると、各事業者からは、長岡京市の北端に位置する立地について「観光客狙いの施設としては厳しい」とした声が多く、核施設としての農産物販売所についても「薄利な事業で運営が厳しい」などとの評価が大半だったという。
 施設の整備や運営について、市は、土地を購入した上で事業者に貸し付け、施設の所有や運営をすべて民間に任せる事業形態を想定していた。ところが、事業者からの提案内容は商業施設としての色合いが濃く、農業振興などの目的に沿わなかった。市が施設を整備して所有した上で、事業者が運営を担う「公設民営」方式での提案もあったが、市の財政負担が過大になる恐れがあると判断した。
 中小路健吾市長は「多数の企業から提案があったが、残念ながら市の設定した条件を満たすものはなく、道の駅的施設としてはいったん断念する」とした上で、「提案内容には、次の展開へのヒントも多く含まれており、それらを生かして農業や観光の振興に取り組んでいきたい」と抱負を述べた。市は今後、サウンディング調査に参加した事業者と連携した上で、道の駅的施設に代わる施策を検討するという。