京都府立医科大

京都府立医科大

 体内時計の乱れが免疫の老化につながる仕組みを解明したと、京都府立医科大などのグループが発表した。シフト制労働などで体内時計が乱れて体調を崩すことを予防する方法の開発につながるという。英科学誌サイエンティフィック・リポーツに13日掲載された。

 ヒトを含めた多くの生き物は遺伝子の働きが24時間周期で変化しており、不規則な生活は生活習慣病やうつ病などのリスクになる。しかし不規則な生活が病気のリスクを上昇させる詳細なメカニズムは不明だった。
 府立医大の八木田和弘教授らは実験室で飼育するマウスを、12時間ごとに明暗が切り替わる規則的な生活の20匹と、4日ごとに8時間ずつ明暗周期がずれる不規則な生活の20匹に分けて観察した。
 約2年生きたマウスの肝臓と腎臓で働く遺伝子を解析したところ、不規則な生活を送ったマウスで免疫系の遺伝子に変化が見つかった。さらに肝臓の組織を顕微鏡で観察すると、慢性的な炎症を起こしていることが判明。免疫の老化を示すリンパ球も増えていた。
 八木田教授は「体内時計の乱れが生体に与える影響を遺伝子レベルで明らかにできたことは大きい。さらに研究を進め、人間にとって望ましい生活リズムを科学的に示したい」と話している。