崩落した残土が流入し、茶色く濁った朝来川(京都府舞鶴市大波下)

崩落した残土が流入し、茶色く濁った朝来川(京都府舞鶴市大波下)

土砂が崩落した残土処分場(京都府舞鶴市笹部)

土砂が崩落した残土処分場(京都府舞鶴市笹部)

 京都府舞鶴市笹部の民間残土処分場で、土砂の一部が崩落して近くの川に流れ込み、下流の工場では取水に影響が出ている。府などが対策を講じているが解消のめどは立っていない。

 土砂が流入しているのは上流の京田川、下流の朝来川で、水が茶色く濁り、一部は舞鶴湾に達している。府は水質を調査し、川底に濁水処理フィルターを設置したが、解決には至っていない。
 府中丹東保健所によると、市内の建設業者が2017年3月から自社の土地約2990平方メートルに工事現場で出た土砂を搬入し始めた。昨年12月末に崩れたとみられ、1月6日に住民からの連絡で発覚。業者はシートを張るなど応急措置をしたが「資金がない」として、現在は対策を行っていないという。
 処分場は府条例で埋め立ての許可が必要ない面積で、同保健所は崩落発生前から月2~3回、土砂の量や不法投棄の有無を監視してきたが、問題点は確認されなかったという。
 設備の冷却などのために朝来川から取水している日本板硝子舞鶴事業所(舞鶴市大波下)は、川の水が濁り始めた昨年12月末からほとんど取水できない日が続いているという。現在は上水や工場内での水の循環でなんとかまかなっているが、「設備に限りがあり、コストもかかる。早く改善してほしい」(総務課)としている。
 流域では川の水を農業用水としても使用しており、春以降の影響も予想される。同保健所は「府土木事務所や市と連携しながら、利水に影響が少なくなるよう対策を考えたい」としている。