執筆したレシピ本が版を重ね、政界の料理人と呼ばれるのは自民党の伊吹文明衆院議員である。議長を務めていたころは、国会で議案、自宅では食材をさばいていたことになる▼先の京都市長選の応援演説で、3人の子どもがいるとして、家庭で食事をする際に、「天ぷらうどん」「スパゲティ」「中華そば」とバラバラに注文されたら、各候補はどうするのかという例え話を持ち出した▼ある候補については注文通りに3種類つくると予想し、これでは家計が持たないと評した。別の候補はおにぎりを用意して我慢させるそうで、子どもの期待に応えられないとする▼推している現職の門川大作市長なら、きょうは天ぷらうどん、あすはスパゲティ、あさっては中華そばにするはずだという。子どもの注文と家計の「バランスが取れる」と説いた▼京滋の自治体の新年度予算案が発表されている。いずれも、多様化する住民ニーズと限られた財源の兼ね合いに、腐心した様子がうかがえる。バランスは、うまく取れたのだろうか▼京都市の予算案は、重点項目が多くて目移りする。縮み志向はよくないとしながら、一般会計はマイナス編成となった。伊吹さんの例え話に沿えば、4期目の門川さんには、天ぷらうどんなどに続く、新たなメニューも考えてほしい。