ゴールに迫るプレーに歓声が沸く。待ちに待った光景をやっと見ることができた。先日、こけら落としの試合が行われた亀岡市のサンガスタジアム京セラ。小雪が舞う中、京都サンガとセレッソ大阪の一戦を約1万8千人が見届けた▼京都府がスタジアム建設構想を掲げたのは約30年前。それから長い紆余(うよ)曲折を経てようやく迎えた「キックオフ」だ。維持費や交通渋滞など課題も山積みだが、本格的な専用球技場の誕生を喜びたい▼京都のスポーツ施設は残念ながら、大阪や兵庫と比べると大きく見劣りする。かつて会場誘致したサッカーとラグビーのW杯はいずれも落選。国際大会どころか例年の会場探しに苦労する競技団体も多い▼本拠地が新調されたサンガは10年目のJ2に挑む。観客動員に悩んできたが今季はスタジアム効果も手伝って足を運ぶ人が増えるだろう。注目されてこそのプロ。J1昇格の結果で応えたい▼ラグビーやアメフトを含めファンに確かめてほしいのは球技場ならではの迫力だ。選手の表情まで分かる距離の近さは、陸上トラックをはさんで観戦する競技場とは雰囲気が全く異なる。各競技が刺激し合い京都スポーツの新しい拠点になれば▼目の肥えた愛好家の視線を感じて選手はより成長していく。それも新スタジアムの効果だ。