道路の拡幅区間で土地収用を告知する看板(京都市左京区松ヶ崎小竹藪町)

道路の拡幅区間で土地収用を告知する看板(京都市左京区松ヶ崎小竹藪町)

北泉通の延長区間で、完成したが未供用になっている橋(京都市左京区高野泉町)

北泉通の延長区間で、完成したが未供用になっている橋(京都市左京区高野泉町)

 京都市が85年前の都市計画決定に基づいて実施した左京区の北泉通の延長や架橋事業は違法だとして、周辺住民283人が市に対し、公金の支出差し止めを求めた訴訟の判決が17日、京都地裁であり、増森珠美裁判長は住民側の請求を棄却した。

 住民側は、市が1927(昭和2)年の都市計画決定に基づき、2012年に府の認可を得た架橋を伴う道路拡幅事業には、現状の道路と最大13メートルの大幅なずれが生じていると主張。計画決定時の図面では、対象外だった土地や建物が収用範囲に含まれているなどとして、同決定に基づく事業認可は都市計画決定を欠き、違法だと主張していた。
 増森裁判長は判決理由で、都市計画決定の際に用いられた図面は「あくまで審議の参考のための図面」だとした上で、図面と現状の道路のずれについて「当時の測量技術の限界からくる制度上の誤差」だと結論づけた。
 事業は、高野川右岸の北泉通を川端通まで計214メートル延長し、右岸と左岸を結ぶ新橋を架け、道路幅を広げる計画。工事は16年から始まり、既に橋は完成しており、現在は道路の拡幅工事を行っている。
 原告代表の男性(79)は「行政寄りのずさんな判決。控訴して正しい判断を仰ぎたい」と話した。